新電力が電力自由化後初の減少

2021年度は、小売り全面自由化以降初めて新電力における高圧の契約口数が減少しました。
高圧案件は、関西電力の高圧個別特割(いわゆる値下げ)後も、基本的に右肩上がりに契約口数が増加していました。2016年度~2020年度では、契約口数が前月より減少した月は、2018年度9月と2019年度7月の2回しかなかったのですが、2021年度は8月、10月~3月の計7回減少しました。特に、日本卸電力取引所(JEPX)のスポット価格が高騰した10月以降の減少幅が大きく、5カ月間で1万件程度減少しています。原因は、新電力各社が秋以降の契約更新のタイミングで冬の需給ひっ迫を警戒して値上げを提案し、一部顧客が離脱して旧一般電気事業者に契約を切替したことと予想されます。その他、新電力各社の事業撤退も考えられ、このように、新電力の契約口数減少はしばらく続くとみられています。
2022年08月17日 09:34